2025年02月10日(月)塹江

[ 塹江敦哉の矜持「僕をスケープゴートに」 ] 広島の宮崎・日南キャンプで開幕投手の行方が
注目されている。昨季の開幕投手だった九里はオリックスにFA移籍。今年は大瀬良や床田、
森下らの争いが予想される中、指揮官就任3年目の新井貴浩監督(48)は11年目の
塹江敦哉投手(27)を指名している。ただ、塹江は昨季登板した全53試合が救援で
「中継ぎ」を主戦場とする左のスペシャリストだ。それでも指揮官は「だから塹江って言っているじゃん。
本人にも伝えたし、本人もその気になっている」と真顔で現状の最右翼としている。
本気なのか、カムフラージュなのか…。ネタにしてはかなり引っ張っている感はあるが、
本人はどう捉えているのか。塹江を直撃すると、最終的に予定が覆ることを自覚した上で
「もう、ありがたいしかない」と感謝を口にする。その理由として「チームに70人以上の選手がいる中、
このクールだけで何回僕の名前が出たか…。それぐらい僕の名前を挙げてもらって。
どれだけ僕のことを見てくれていたかを、僕も分かるわけですから」と明かした。
選手冥利に尽きるだけでなく、この時期のご指名は吉兆でもある。サイドスローに転向した
昨年の同時期も、新井監督は事あるたびに塹江の名前を出し、イジり倒していた。
そして登板数も防御率(1・58)などでキャリアハイを軒並み更新。契約更改で1900万円増の
推定年俸4000万円でサインした際も「(成功への)いいストーリーをつくってもらった」と
新井監督の定期イジりを感謝したほどだ。今や盤石の信頼関係で結ばれ、指揮官の愛情を
独占する塹江も「しっかり僕をスケープゴートにしていただいて、他の開幕投手と言われる人に
少しでも集中してもらえるように…」とフォア・ザ・チームの精神を発揮。
まだまだ「開幕投手ネタ」を引っ張るつもりだ。(東スポ 2025年2月10日 06:00)

2025年02月10日(月)20時43分54秒