[ アドリブから生まれた「ぼく、ドラえもんです」 ] テレビアニメ「ドラえもん」でドラえもんの声を
長年務めた、声優で俳優の大山のぶ代(おおやま・のぶよ、本名・山下羨代=やました・のぶよ)さんが
9月29日、老衰で死去した。90歳だった。告別式は近親者で済ませた。東京都出身。
俳優座養成所を経て俳優となり、テレビドラマに出演。声優としても活動し、
テレビアニメ「サザエさん」では、初代・磯野カツオ役を演じた。1979年にテレビ朝日系で
放送が始まった「ドラえもん」では、未来から来たネコ型ロボット・ドラえもんを
独特のドラ声で演じ、優しくておちゃめな“ドラちゃん”にぴったりだった。
「こんにちは。ぼく、ドラえもんです」というフレーズは、アドリブから生まれたという。
放送20年の際、本紙の取材に、子守用ロボットなので「きちんとした言葉遣いにした」と明かしていた。
2005年に水田わさびさんと交代するまで26年間にわたり、子どもたちに夢を与え続けた。
料理研究家として著書もあり、テレビ番組にも多数出演。おおらかな笑顔は、ドラえもんを思い起こさせ、
多くの人に親しまれた。15年には、大山さんが3年前に認知症と診断されたことを、
夫で俳優の砂川啓介さん(17年死去)が公表。表舞台から遠ざかっていた。(読売 2024/10/11 22:49)
[ テレ朝「驚きと悲しみでいっぱいです」 ] 大山のぶ代さんの訃報を受け、「ドラえもん」を
放送するテレビ朝日が11日、以下のコメントを発表した。「驚きと悲しみでいっぱいです。
大山さんには、1979年から2005年まで、26年もの長い間、『ドラえもん』の声優を
務めていただきました。大山さんの優しく包み込むような声は、世界中の子どもたちの心を動かし、
夢と希望を届けて下さいました。その多大なるご功績に感謝致しますとともに、
ご冥福をお祈り申し上げます」(読売 2024/10/11 17:40)