2023年12月11日(月)就任

[ ミレイ氏がアルゼンチン大統領に就任 ] アルゼンチンの新大統領に10日、右派ハビエル・ミレイ氏(53)が
就任した。国会前の就任演説で、経済の「非常事態」脱却に向けて公金支出の大幅削減を進めるとし、
「痛みを伴う改革」への備えを国民に求めた。就任式にはウクライナのゼレンスキー大統領が出席。
ロシアと中国を重視した左派フェルナンデス前大統領の外交方針からの転換を印象づけた。
ミレイ氏は経済学者の出身で「小さな政府」を志向するリバタリアン(自由至上主義者)。
11月の大統領選決選投票では、財政赤字を縮小できない左派政権の後継候補を批判、
「変革」を唱えて逆転勝利した。選挙戦で注目された中央銀行の廃止や法定通貨のドル化といった
急進的な改革案は当選後に穏健化。ミレイ氏は中銀の元総裁を経済相に起用したうえで、
ドル化は中銀廃止後の「国民の自由な通貨の選択」により自然と進むとの見解を示し、
時間をかける構えを見せる。就任演説では、年率140%超の物価上昇や法定通貨ペソの
価値の急落、多額の貿易赤字や対外債務を踏まえ、経済危機への対処は「時間の猶予も、
お金もない」と強調、公金支出の大幅削減の即時実行が「復活の第一歩」と訴えた。
外交面では、11月の当選直後にバイデン米大統領と電話で協議。この後、米東部ニューヨークの
ユダヤ人墓地を訪ね、10月7日以降のイスラム原理主義組織ハマスのイスラエル攻撃の
犠牲者を悼むなど親米路線を明確にした。中国との関係は貿易の透明性を高め、
公正で自由な取引を求めていく方針だ。ミレイ氏の任期は4年。(産経 2023/12/11 08:50)

2023年12月11日(月)16時31分49秒