2023年10月15日(日)大逃げ

[ 決戦沸かせた川内優輝 魂の大逃げで堂々4位 ] 24年パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、
男子61人が2枚の五輪切符をかけて争った。今回が130回目のマラソンとなる
川内優輝(36)=あいおいニッセイ同和損保=が意表を突いた大逃げでレースを盛り上げ、
2時間9分18秒で堂々の4位に入った。号砲から飛び出すと、ハイペースで引っ張り、大逃げの形に。
雨の中、最初の1キロを2分50秒のハイペースで入り、そのままペースをキープ。25キロ地点では
40秒以上の差をつけた。川内は歴史的な優勝を飾った18年ボストンマラソンで厳寒、
そして大雨の中、大逃げを打ち、一度集団に飲み込まれたが、驚異的な粘りで終盤に逆転。
奇襲をかけて得意の消耗戦に持ち込んだが、30キロ過ぎから前日本記録保持者の大迫傑が
一時先頭を引っ張ると、じわりと2位集団が追い上げて、35キロ過ぎに川内をとらえた。
ただ、川内はその後も集団につき、最後のスパート勝負まで食らいつき、熱戦を展開。
主役は川内だったといってもいいレースだった。レース後は「今日はもう悔いはない。
勝負した上で3人に負けたので仕方ない。集団の中で走っているのか走ってないのかわからないより、
悔いのない走りがしたかった」と、充実した表情で振り返った。大逃げについては「他の選手は怖かったと思う。
半分ぐらいは舐めていたと思う。落ちてくるだろうと。前回の設楽選手がそうだったので。なめんなよ、と。
私は逃げて優勝したレースもある。勇気を持つのが選手権大会なので、経験が生きた。すごく楽しかった。
漫画の主人公になった気持ちで先頭に走っていた。35キロまで追いつかれないとは思わなかった。ビックリした」と
してやったり、若手に向けて「これから海外のレースに出て経験を積んでほしい」と、呼びかけた。
大迫との3位争いについては「今回は大迫選手に勝ちたかった。大迫選手に勝ったことがなかったので。
地力の差ですね」と、振り返った。(デイリー 2023.10.15)

2023年10月15日(日)11時23分17秒