[ 「お前で打たれたら本望だから」 ] 「阪神5−7広島」(20日、甲子園球場) 広島は逆転勝ちで
連敗を2でストップ。貯金2とした。最大の山場は九回に待っていた。3点リードの展開で守護神栗林を
送り込んだが、1点を失い、なお無死一、二塁。ここで新井監督がマウンドへ向かった。
「お前で打たれたら本望だから。思い切って投げろ」猛ゲキを受けた栗林は開き直り、佐藤輝を左飛。
さらに代打・原口を遊直併殺に仕留め、逃げ切った。指揮官は踏ん張った栗林について
「それは彼の力でしょう。彼が野球に対する向き合い方だとか、彼の背負っているものというのは自分は
すごく感じているので、だからお前で打たれたら本望だから思い切って腕振ってこいと言った」と振り返った。
マウンドでは笑みも浮かんでいたが、「正直な気持ちをね。どれだけ彼が背負っているか分かってるから」と、
絶大な信頼を口にした。かつて、阪神選手としてもプレーした甲子園で監督1勝。「普通にうれしいし、
展開的にも苦しい展開でしたけど、選手は3連敗だけは絶対にしないという気迫が伝わってきたし、
一つの勝ちですけど、今日の勝ちはチームを成長させると思います」とうなずいた。(デイリー 2023.04.20)