[ 広島・秋山 若鯉出てコイ! ] 移籍2年目の秋山翔吾外野手(34)が、カープの一員として
初めて臨んだキャンプを完走した。「オフから準備してきたものを、さらに実戦も入れながら
ビルドアップできた時間になったんじゃないかなと思う」。充実の表情で振り返った一方で、
若手選手たちには物足りなさを抱いた。沖縄に拠点を移し、対外試合はオープン戦を含めて
計5試合。星取りは2勝3敗となった。対外試合初戦となった19日のDeNA戦ではマクブルームが
3ラン。その後は3連敗を喫した。26日の中日戦では若手野手陣がアピールしてオープン戦初勝利。
だが内、外野ともに、レギュラー陣を脅かす若手が台頭したとは言い難い現状となった。
秋山は自らの若手時代、一人で汗を流す時間を設けて自分自身ととことん向き合ってきた
過去がある。メジャー移籍も経験。キャリアを重ねたからこそ、感じる部分もあった。
「1カ月やってきた中、若手野手の選手たちは朝から複数で一緒に練習をやっているのを
よく目にした。設備面もあると思うが、チーム練習がある中で、一人きりで自分と向き合う、
没頭する時間や練習がもっとあっても良いのかなと」。個々のレベルアップは、チームが
強くなるためには欠かせない。若い芽が花を咲かせるには、一足飛びではいかない。
新井監督は「若くて新しい選手が活躍してくれたら、やっぱりチームの雰囲気が盛り上がる」と
新風を吹かせる若鯉の出現を心待ちにした。開幕まで残り約1カ月。貪欲なアピールを
期待しながら、底上げを図る。(デイリー 2023.03.01)