2023年02月10日(金)後継

[ 首相、金融引き締め否定の植田氏に白羽の矢 ] 岸田文雄首相が日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁の
後継として元日銀審議委員の植田和男氏に白羽の矢を立てたのは、世界的なインフレに直面する中、
安倍晋三政権下で進めた「異次元の金融緩和」を当面は継続しつつ、段階的に出口戦略に導くには
最適だと判断したからだ。植田氏は拙速な金融引き締めには否定的とされ、金融緩和の継続を
求めてきた自民党安倍派(清和政策研究会)に配慮する狙いもある。「ふたを開けてみたら、
『こういうことか』と分かるはずだ」。首相は次期日銀総裁の人選をほぼ終えていた2月初旬、
周囲にこんな胸中を明かしていた。「物価の番人」と呼ばれる日銀総裁人事は、首相が掲げる
経済政策「新しい資本主義」の帰趨(きすう)も左右する。首相は昨年末から「市場と対話できる人で
なければならない」と慎重に検討してきた。ただ、日銀は黒田氏の下で進めてきた金融緩和の
継続か脱却かを迫られる局面を迎えている。一定の継続性を保つ意味でも、新総裁候補には黒田氏を
支えてきた現副総裁の雨宮正佳氏や、前副総裁の中曽宏氏も浮上していた。(産経 2023/2/10 18:57)

2023年02月10日(金)22時16分43秒