[ トランプ前大統領宅を捜索 ] トランプ米前大統領は8日、声明を出し、南部フロリダ州のリゾート地
パームビーチにある自身の邸宅マールアラーゴが連邦捜査局(FBI)による家宅捜索を受けたと
明らかにした。捜索理由は説明していない。米CNNテレビは同日、トランプ氏が退任時に
首都ワシントンの国立公文書館から機密扱いの公文書15箱分を持ち出してマールアラーゴへ
運んだとされる問題に絡む捜査の一環だと報じた。大統領経験者が法執行機関の強制捜査を
受けるのは極めて異例。捜索が何らかの犯罪の立証や訴追につながるかは不明だが、
FBI元幹部はCNNで、「捜索令状の取得には何らかの連邦法に違反していると疑うに足る
証拠が必要だ」と指摘した。トランプ氏は、自身のソーシャルメディア上での声明で、
マールアラーゴが「大量のFBI捜査官によって包囲を受けて急襲され、占領されている」
「私の金庫にまで押し入った!」と非難した上で、自身は政府機関と協力的な関係を
築いていると強調。「この家宅捜索は不要であり不適切だ」と訴えた。トランプ氏は
捜索当時、東部ニューヨーク州に滞在していたという。トランプ氏の声明を受け、
共和党のトランプ派議員らからは、FBIとその上部機関である司法省を非難する声が
相次いだ。トランプ氏は共和党支持層になおも大きな影響力を保持しており、11月8日の
投票日まで3カ月に迫った中間選挙に影響する可能性もある。(産経 2022/8/9 10:00)