[ イトーヨーカドー平店「閉店」 ] いわき市平の総合スーパー「イトーヨーカドー平店」が28日、
閉店し、約半世紀にわたる歴史に幕を下ろした。最後の営業終了の午後8時には地元住民らが
詰め掛け、別れを惜しんだ。平店は1971(昭和46)年4月に開業、衣料品や食料品など
幅広い商品を取り扱い、平市街地や市北部の市民を中心に利用されてきた。
一方で近年は施設の老朽化に加えて多様なニーズへの対応に苦戦し、閉店が決まっていた。
この日は営業終了に合わせ、田中友浩店長らが「平の地にイトーヨーカドーがあったことを忘れないでほしい。
最後まで働いてくれた従業員に温かいお声掛けをいただければ」などとあいさつ。
集まった市民らは「ありがとう」などと、従業員たちをねぎらった。出入り口のシャッターが
閉まる際には、買い物客たちに見守られながら、従業員たちが深々と一礼し、感謝を伝えていた。
閉店を見届けた、元従業員の自営業江尻幸永さん(67)はかつての仲間たちと写真を撮るなど
思い出に浸った。「寂しいけど、感無量な気持ち」と涙ぐんだ。関係者によると、
平店は今後、建物や駐車場の解体に入る見通し。跡地には新たに商業系の施設が
建設される予定。(福島民友新聞 2021年03月01日 09時55分)