[ 魅力度ランキング 山本知事「信頼性欠ける」 ] 調査会社「ブランド総合研究所」の今年の
都道府県魅力度ランキングで群馬が40位になったことを受け、群馬県の山本一太知事は
22日の定例会見で、「ランキングは県の魅力を反映していない」と批判し、妥当性などを
検証する「魅力度ランキング検証チーム」を庁内に設置したと明らかにした。山本知事は
参院議員時代から一貫して県の魅力向上に注力しており、ランキング結果が与える
負の影響などを無視できないと判断した。「魅力度とは住みやすさや安全性、
観光資源の豊富さなど価値の総体だ。このランキングは知名度のそれであり魅力度を測る
ツールとして信頼性に欠ける。(調査会社の)結果に対する説明もない」山本知事は
こう述べ、改めて不快感を表明した。チームは今後、ランキングの統計学的な妥当性、
他のランキングと比較した信頼性などの検証を進めるとともに、魅力度を評価するための
あるべき指標の検討に乗り出す構えだ。ランキングでは隣接する栃木県が最下位の
47位となり、福田富一知事も不快感を示した。連絡を取った山本知事は両県が
今後、検証で連携する方針で一致したと明らかにした。山本知事が強い不満を表明する背景には、
昨年の知事選公約に「群馬ブランド」構築を掲げ、県のイメージアップに注力してきたことがある。
県民がSNS(会員制交流サイト)で県の魅力を発信する事業や、農政部などでつくるチームが
農畜産物の特長を数値化しブランド産品を育成する事業など、相当額の予算を投じてきた。
今回の結果がメディアを通じて広まればイメージダウンは不可避となり「事業効果は
半減しかねない」(県関係者)。山本知事は「観光産業など経済に影響を与える」と
懸念を表明した。(産経 2020.10.22 21:39)