[ 安仁屋氏「当てるのを怖がっていては投手は務まらない」 ] 広島先発の床田は初回に5安打を
浴びて4失点した。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は「安打はすべて中堅から
逆方向へ打たれたもの。右打者左打者にかかわらず、内角への球が1球もなかったため、
逆方向へ狙い打ちされた」と分析した上で、「もっと内角を使って攻めていく投球をしないと。
かわそうという投球ではいつまでたっても同じことの繰り返し。二回からは内角への
球を使い始めたことで、詰まらせた打球が増えた。こういう投球を初回からやってほしかった」と話した。
現役時代、安仁屋氏は右打者には内角をえぐるシュート、左打者には鋭く食い込むスライダーを武器に
通算119勝を挙げた。強気な投球を身上としていた自身の経験も踏まえ、「打者に当てるのを
怖がっていては投手は務まらない。これは投手だけの問題じゃない。サインを出す捕手にも
責任がある。バッテリーはもう一度、攻めの投球というものを肝に銘じてほしい」と苦言を呈した。
さらに六回に大量失点した中田、菊池保にも言及。「追い込みながらカットされて粘られ、
最後は甘く入って打たれていた。大事にいこうという気持ちが強すぎるのか、
どこか不安そうに投げている。せっかくいい球を持っているのに、本当にもったいない。
開き直って『打てるもんなら打ってみろ』という強い気持ちで打者に立ち向かってもらいたい」と
指摘した。(デイリー 2020.10.10)