[ DeNA「心をひとつに」広告を地元に掲載 ] DeNAは18日、ファン、特別賛同した横浜の街の人々、
球団にゆかりのある著名人らの写真を使用して制作した「心をひとつに I☆YOKOHAMA」広告の
掲出開始を発表した。掲出期間は6月18日からで終了期間は未定。場所は横浜スタジアム、
横浜近郊の交通広告となっている。(デイリー 2020.06.18)
こういう「心をひとつに」系のスローガンって個人的に嫌いなんだが。
理由1:現実的に無理だから。
今回の新型(略)でもやっぱり政治的な右派左派の対立は解消されませんでした。
それどころかますますひどくなってね?的な様相になっている。
政治思想や趣味嗜好の違いってやっぱり対立軸になる。
そういう対立軸が存在している以上ひとつにはならない。
心がひとつに「なっていない」事例の方が圧倒的に多い以上、非現実的にも程がある。
理由2:心をひとつにする必要がないから。
現実に存在している危機や組織管理には心をひとつにしない方が対処しやすいから。
わかりやすいのは童話「桃太郎」。
犬、猿、雉をお供に桃太郎が鬼退治に向かう話。
犬がもたらす情報は平地を駆け回って獲得した情報。
猿がもたらす情報は木に登って獲得した情報。
雉がもたらす情報は空から眺めて獲得した情報。
そうした情報を統合して総合的に判断するのが人間(桃太郎)。
そうした危機管理の基本が「桃太郎」の童話には存在している。
結局人間に限らず得意不得意はあるんだから。
自分の得意な事、自分の可能な事を自分の心に基づいてやってくれたらそれでいい。
心をひとつにして同じ方向に向かうのではなく
バラバラの心がひとつに集約される形での戦略を取る。
本来はそうあるべき。
……。
結局この手のスローガンは「自分に酔ってる」という印象が拭えない。
自分に酔って非現実的な話を具現化しようとするよりも
自分に酔わずに現実的な話を集約の方向に導いていく方が賢い。
以上。