[ 「マジ、鬼っす」選手たちが悲鳴 ] 新型コロナの感染拡大で、いまだ開幕が迎えられないプロ野球。
もやもやムードが続く中、ひとり“元気ハツラツ”なのが巨人の阿部慎之助二軍監督(41)だ。
「原辰徳監督が後継者として育成するために、昨年ユニホームを脱がせた。巨人の次期監督の
大本命です」と語るスポーツ紙記者が、さらに内情を明かす。「いま、一軍で当落線上にいる選手は
『絶対に下(二軍)に行きたくない』と、必死になっています」いったいなぜか。阿部監督自らが
「二軍は読売ジャイアンツじゃない。読売巨人“軍”ですから」と言うほど、軍隊ばりの猛特訓を
選手に課しているのだ。「試合でエラーすると“地獄ノック”が待っています。育成の外野手・笠井駿は
緩慢プレーで走者の生還を許すと、試合後に300本以上のノックで同じプレーを繰り返し
練習させられていた。『マジ、鬼っす』と悲鳴を上げる選手もいる」(同前)加えて
「年下のコーチ陣との意思疎通もうまくいっていない」とは民放関係者。いま二軍の投手陣は
杉内俊哉、木佐貫洋両コーチに任されているが、「2人の方針は、若い投手が制球を気にして
腕の振りが小さくならないために『フォアボールOK』。でも、阿部監督は投手陣に四球が重なると、
めちゃくちゃ怒るんですよ」(同前)キャンプ中の紅白戦で四球を連発した2年目の直江大輔投手は、
ベンチ内で公開説教を受けた後、猛ノックを30分以上も浴びた。目の当たりにした
ある二軍投手が悩みを打ち明ける。「阿部さんが試合中にミスした選手に『オラァ!!』
『練習が足りてねえんじゃねえのか!』って怒鳴る声にビビって、さらに内野の動きが硬くなり、
ミスも増える。守備の時の1歩目が遅くなっているから、凡打を打たせても打球に追いつけない。
ヒットになれば記録上は投手の責任なので、たまったもんじゃありません……」“鬼軍曹”から
最もシゴかれていたのは、育成契約から支配下登録となった“期待の星”イスラエル・モタ外野手。
オープン戦で22打席連続無安打と不振に陥り、3月11日に二軍に降格した。問題はその後だ。
「支配下昇格前から阿部さんが目を掛けていただけに、二軍落ちしたモタへの練習も凄まじかった。
ティー打撃を何百スイングもさせた後、内野と外野でひたすらノックを浴びせていました」
(前出・民放関係者)すると、モタは2日後の13日、左太もも裏の肉離れで、
約3週間のリハビリを余儀なくされることに。「相手チームよりも自分のチーム内に敵がいる」とは
前出の投手の言。若きG戦士たちは昭和の時代にタイムスリップ中のようだ。(週刊文春 2020/04/01)