2019年11月06日(水)解散

[ 英議会解散 12月12日に向けた選挙戦開始 ] 英議会下院は6日、解散した。12月12日の
総選挙に向けて、選挙戦が本格的に開始する。総選挙では英国の欧州連合(EU)離脱が
主な争点となり、ジョンソン首相率いる与党・保守党はEUと合意した離脱協定案での
離脱について国民に理解を求める方針。離脱をめぐる政治混迷が続く中、保守党が
過半数の議席を獲得し、延期期限である来年1月末までに離脱を実現できるかが注目される。
総選挙はメイ前政権下の2017年6月以来。今年7月に首相に就任したジョンソン氏にとり、
総選挙は国民に初めて評価される「審判の場」となる。離脱の命運を有権者に委ねる
「事実上の国民投票」との見方も出ている。EUは英国の離脱期限を10月末から最長で
来年1月末に延期すると決定。当初は今年3月末とされていた英国の離脱期限の
3度目の延期が確定している。保守党は過半数の議席を獲得し、来年1月末までに
確実に離脱したい考えだ。ジョンソン氏は5日、ツイッターで「国を前進させ、人々にとって
重要な課題を果たそう」と訴え、有権者に支持を呼び掛けた。一方、最大野党・労働党は
総選挙で、離脱の是非を問う2度目の国民投票実施を提案する方針。野党第2党
「スコットランド民族党(SNP)」や第3党「自由民主党」はEU残留を掲げる見通しだ。
さらに、総選挙では、強硬な離脱を主張するファラージ党首率いる新党「離脱党」が
全650選挙区で候補者を擁立する方針で、保守党と争うことになる。ファラージ氏は
英領北アイルランドの関税手続きは当面EUルールに従うとしたジョンソン氏の協定案を
「離脱ではない」と非難し続けている。英調査会社ユーガブによると、4日時点の
保守党の支持率は38%で2位の労働党を13ポイント引き離しており、優勢だ。
しかし、保守党は17年の前回総選挙の際、事前の世論調査では大勝が見込まれていたが、
結果は過半数割れで、どの党も過半数を取れない「ハングパーラメント(宙づり議会)」を
招いた。今回の総選挙でも予断を許さない状況とみられている。(産経 11/6)

伏魔殿としか言いようがない下院を解散できた時点で半分ぐらいはジョンソン首相の勝ち。

自分の望む条件を引き出す為に相手とどう交渉するのか。

アメリカのトランプ大統領が「最初にデカい事をぶち挙げてそこから落としていく」という形なのに対して
イギリスのジョンソン首相は「周りと調整しながら『相手の望む事を組み入れる』けど自分の形に持っていく」
やり方を採用している。

ある程度相手の言う事を聞いて妥協案を提示するけど自分の望む展開の重要な中心部分に関しては
全くと言っていい程譲歩しない。逆に言えば自分の望む展開の重要な中心部分以外は割とあっさり譲歩する。

日本の総理大臣とは異なり議会の解散権を持っていないイギリスの首相が
下院を話し合いで解散させる事が出来た時点でジョンソン首相の勝ちと言っていい。

以上。

2019年11月06日(水)12時10分22秒