中日5−6広島(延長10回サヨナラ勝ち) 正直、今日の試合は「奇跡」としか言い様がない。
6回を終えた時点で5−1。アドゥワが打たれた。
6回、7回、8回と毎回チャンスは作るが点を取れたのは8回裏のダブルプレーの間の1点だけ。
8回を終えた時点で5−2。普通に考えたら中日が勝利する流れ。
空気が変わりはじめたのは代打三好のヒットから。
菊池のタイムリーヒットで1点を返して5−3。2アウト1塁で3番バティスタ。
「ここでホームランが出たら同点かぁ」
「でもホームランなんてそう簡単に出るもんじゃないよな……」
そうした印象の中で放たれた打球はセンターバックスクリーンの左横に飛び込む起死回生の1発。
土壇場で同点に追いついた。
あとアウト1つという所で試合が振り出しに戻った。その後得点する事はできず延長戦へ。
延長10回表は当然フランスア。しかしフランスアがピリっとしない。
先頭の大島にフルカウントからの四球。盗塁を決められて緒方監督がリクエストするも失敗。
ノーアウト2塁でビシエド。セカンドゴロの間にランナー3塁。
四球をもう1つ出して1アウト3塁1塁。1塁ランナーが進塁して1アウト3塁2塁。
普通に考えたら厳しい流れ。
そしてこの場面で阿部がスクイズ。中日与田監督がスクイズを仕掛けてきた。
しかしスクイズの打球はフランスアの正面に。フランスアが取って大島がタッチアウト。
2アウト3塁2塁。バッター京田。
京田の打球はライト鈴木誠也の守備範囲内。ライトフライで3アウト。
フランスア劇場ここに完結。「お前もう少し胃に優しい抑えになってくれよ…………」。
かつての永川劇場を彷彿とさせる劇場っぷりには「フランス革命」という言葉を思い出した。
延長10回裏。中日のピッチャーは祖父江。バッター安部。
ここまでの安部はチャンスで空振り三振やチャンスでダブルプレーなど散々。
正直期待は出来なかった。
……。
振り抜いた打球はレフトが掴もうとするもその先を越えてレフトスタンドに飛び込むサヨナラホームラン。
安部が最後に汚名返上の一発を放った。