[ 頑張れた藤浪、復活劇みせたキズナの武豊が心の支え ] 阪神藤浪晋太郎投手(24)が
「日本生命セ・パ交流戦」楽天戦(楽天生命パーク宮城)に先発。昨年5月4日ヤクルト戦(神宮)以来、
勝ち星から見放されていたが、6回1/3無失点の好投で、実に407日ぶりの勝利投手となった。
「キズナだ!キズナだ!キズナ差し切ってゴール!」。熱い実況に何度胸を熱くしただろうか。
苦悩にまみれた1年1カ月の間、藤浪が心の支えにした動画がある。13年の競馬・日本ダービー。
武豊騎乗のキズナが大外から豪快に差し切ったレースだ。当時、天才ジョッキーは10年の
落馬負傷から不振がささやかれ続けていた。完勝で周囲を黙らせた名場面。「ゴールの後、
豊さんのグッと小さくかみしめるようなガッツポーズに、どれだけの感情がこもっていたんだろう、と思うと…。
自分も頑張れます」。いつだって、あの右手の握り拳を見れば心を強く保てた。制球難に苦しみ、
各方面から不調の要因を精神面と結論づけられた。藤浪は「精神的な問題なら、もうとっくに
投げられなくなっていますよ」と苦笑いする。開幕前の3月、テレビ放送の企画で野球評論家・桑田真澄氏と
対談。「藤浪くんに足りないのは技術力」と言い切られて「納得できた」と言う。「僕は、技術は
精神面を凌駕(りょうが)する、と思っている。技術を上げるしかない」と、最善のフォームを模索した。
5月、藤浪は武豊と食事を共にし「頑張ってな」と言葉をかけられた。2人の絆を白星で表現し、
藤浪は再びゲートから飛び出した。(日刊 2018年6月16日 11時0分)
ディープインパクトの後継種牡馬として名前が挙がるキズナか。
ストームキャットの血を引く肌馬とは合っているのか産駒の勝ち上がり率が高い。