[ 松山「開幕5番」だ ] 広島・松山竜平外野手(32)が楽天とのオープン戦に「5番・指名打者」で先発し、
好投手の岸から2安打を放つなど3安打の固め打ちを披露した。オープン戦打率は・435と好調な男は、
鯉打線のキーマンとして5番に座り、シーズン開幕を迎えることが濃厚。4番・鈴木との強力タッグで、
リーグ3連覇へ挑む。左へ右へ広角にさばき、安打を重ねた。松山が今年のオープン戦初となる
3安打をマークした。「しっかり投手のタイミングを取れて、自分のスイングができた。いい結果が出て良かった」と
納得の表情を浮かべた。まずは1点を追う二回無死二塁ではフルカウントから岸の140キロ直球を
左前へはじき返す適時打。2打席目の五回先頭でも岸の直球を右前へ運んだ。「岸さんのいい球は真っすぐ。
それをしっかり捉えることを意識した」。好投手をきっちり仕留めたことが、好調の証しだ。七回の3打席目で
池田から右前打を放つと、代走を送られ、お役御免に。ここまで安定した成績を残し、オープン戦打率は・435。
「タイミングを合わせて芯で捉える」という意識を続け、ヒットを量産中だ。12年には打率・403で
オープン戦首位打者に立ったこともある松山。「あの時はなんで打ててるか分からなかったけど、
今は確かな手応えがある」とフォームなどの安定性を実感する。緒方監督が「バッティングがいい」と
目を細めれば、東出打撃コーチも「松山はずっといい。タイミングが一定して取れている」と評価を与えた。
開幕スタメンが見えた上、重要な役割も担うことになりそうだ。17日に続いてこの日も1〜5番まで
左右交互に並ぶ打順に、東出コーチは「この並びがいいかなと思ってる。誠也の次がキーになるんじゃないか。
歩かされることもあるだろうし」と語る。オープン戦中に4、5番が逆の形もあったが、巧みな技術と
安定感を持つ松山は4番・鈴木の後の5番が濃厚。6番には相手先発投手が右なら安部、左なら新井が座ることが
想定される。オープン戦は残り5試合。次戦の20日・オリックス戦からは指名打者制を使用せず、
より本番を見据えた戦いを進めていく予定だ。「しっかり開幕してからも状態をキープして、1年間活躍
できるようにやっていきたい」と松山。器用なバットマンが、鯉打線を活性化させていく。(デイリー 2018.03.19)