2018年02月24日(土)首長

[ 「悪い夢なら覚めてくれ…」長かった1カ月 ] 草津白根山の本白根山(群馬県草津町)の噴火から、
23日で1カ月。町は、防災面の課題に取り組むとともに、さらなる誘客へ知恵を絞っている。風評被害など
噴火の影響の長期化も懸念される中、黒岩信忠町長は「(風評被害を)短期間で必ず払拭する」と意気込む。

(吉原実、住谷早紀)

想定外の噴火発生からの1カ月間は、平成22年に初当選してから「一番長く感じた」と振り返る。
「悪い夢なら覚めてくれ、と思った」と本音を漏らすが、「体も頭もフル回転」し、次々と出てくる難題に立ち向かった。
噴火直後、最初に直面した課題は、けが人をどう救助するかだった。ためらうことなく、自衛隊の災害派遣を
大沢正明知事に要請。ただちに到着した陸自幹部とともに、町長室の隣室から指揮を執った。
当初は、噴石が降っていないという理由で、町に隣接する嬬恋村側から自衛隊員らが山を登り、
山中に取り残されたスキー客を救出する案も浮上したが、実現しなかった。結局、スキー客の大半を救出したのは、
噴石の被害に遭った「草津国際スキー場」所属のパトロール隊員だった。犠牲を最小限に抑えた隊員を
「本当に誇りに思う」とたたえ、「細かい指示がなくても一気に動く。不手際はなかった」と胸を張る。
再噴火に備え、山頂駅に計測機器を設置した際も、噴石の散らばるスキーコースをパトロール隊が登り、
不可能とみられていた新たな山頂へのルート開拓にも成功した。救出作業などが一段落して
安(あん)堵(ど)する間もなく、目の前に立ちはだかったのが風評被害の問題だ。噴火直後、旅館やホテルの
宿泊キャンセルが相次いだ。そうした中、徹底したのは「ウソをつかない、隠し事をしない、科学を優先させる」という
3原則だ。言葉だけでなく、視覚でも安全性を訴えるため、本白根山の映像をライブ配信した。感情論ではなく、
どこまで噴石が飛んだのかなど科学的根拠を基にしたアピールが奏功したのか、観光の目玉「湯もみと踊り」が
披露される「熱乃湯」の利用客数は噴火後も、前年を上回る伸びを見せている。それでも、防災対策の強化や
風評被害の払拭など課題は山積している。「孤独なんですよ、首長って。でも、その孤独の中で
決断を下さないといけない」若干疲れた様子を見せながらも、そう言い切った。(産経新聞 2018年02月23日)

この様な災害が発生した場合自治体はどの様な行動をとるべきなのか。

その「具体例」になっていく。

以降、この様な災害が万が一発生した場合には今回の草津町の事例が参考になる。

以上。

2018年02月24日(土)04時42分20秒