2012年12月15日(土)世界をひらけ。

11時20分に桐生駅到着。開始10分前。既に駅南口には大勢のスタッフと群衆の構図のそれと。基本的には老若男女。
ただし熟年層の割合が比較的高い印象がある。「もしかして安倍総裁は女性に好かれているのかもしれないな」。そう思った。

自分は女性ではないので女性の好みが分からない。だから女性はこう言う人が好みと断定する事は出来ない。
ただミーハー感覚と言うのではなく「演説を聞きに来た」と言う意識を明確に以て数人で会話をしながら歩いてきている女性を見かけた。

そうした環境。人数?「おそらく4桁後半」「ただし主催者発表の数字は今の所不明」「自分はすぐそこの桐生スターレーンで
ボウリングのスコア300を1度だけ出した事がある。12回連続ストライク。すなわちパーフェクト。偶然が続いてのなんちゃってパーフェクト。
とは言え出した事が無いよりは出した事がある方がいい感じ。同じ系列の足利スターレーンでは秋吉夕紀プロとのチャレンジ組まれている。

12月15日(土)19:00から。そんなに夜遅くから始められると自分は到底参加する事が出来ないので予定は把握しているが参加はしない。

そうした印象だな。秋吉夕紀は嫌いではないが最近のプロボウリング界は女性プロボウラーが分裂している惨状がある。
その惨状を改善しない限り日本のボウリングには未来は無いと考えている。果たしていつまで分裂するつもりなのか。今こそ一枚岩となれ。

そんな印象を抱きながらカメラをセットする。群衆の中の人々のカメラの大半はスマートフォンか携帯電話。あるいはたまにコンデジ。
例えば一眼レフとか持っている様子の人物など殆ど居ない。こう言う環境の中で大型一眼レフに大型レンズを取り出す事は難しい。
世の中とは性能の善し悪しだけではなく「それをここで使えるか?」とした空気に支配されるかされないかで最適なカメラの選択が決まる。

「こう言う環境の中でドデカい一眼レフに大型レンズなんて取り出したら他の聴衆の邪魔になる」。

例えばそう言う事で。そう言う環境下でも使えるカメラで無ければ良いカメラとは言えない。良いカメラとは「空気を壊さないカメラ」。

1、シャッター音。レフ機はやはり音がする。K-30のシャッター音は「シャキシャキシャキシャキ」。これはキヤノンニコンの一眼レフと比べても
正直そんなにうるさく無い。ただしペンタックスの場合にはK-5IIと言うカメラがある。K-5IIのシャッター音は「トコトコトコトコ」。

連写した時の音がK-5IIのマイルドなそれと比べてK-30のそれはハサミの様な音がする。これを近くで聞かされる別の聴衆が迷惑に思うだろうな。

2、レンズの大きさ。明るい大口径レンズを使おうとしたら当然前の聴衆の頭にぶつかる。首からぶら下げたカメラが前の聴衆に当たる。
なかなか空間の取れない様な状況が「桐生駅南口(シダックスとかある側)にこれだけの人が集まった所は見た事が無い」
と言わざるを得ない様な環境下でも使えるカメラとは小さいカメラに小さいレンズと言う組み合わせで無ければつかえ手歩と言う印象が漂ってくる。

「音」と「大きさ」。一眼レフは使う事が難しい。大口径レンズの様な大型レンズは使う事が難しい。

こう言う環境下の中でも比較的高画質と安定した画質を求める為に使うカメラ(使えるカメラ)とは。その選択に適合するカメラが「良いカメラ」。

…あれこれ語っても仕方がないな。既にロータリーの中心では自民党の選挙カーがスタンバイ。そして11時30分を前にしてウグイス嬢が
もうしばらくお待ち下さいと語っていたその語りが止んだらそれが演説会開始の合図となる。聴衆の前に現れたのは名うての議員や地域の首長。

亀山豊文桐生市長。石原条みどり市長。議員では中曽根弘文参議院議員、山本一太参議院議員。

こうした面々が選挙カーの上に立って聴衆からの声を受けている。そして登場するのは2区の候補者井野俊郎候補。
そう言う訳で演説会開始。とは言え話の内容は再度再度の焼き直し。基本同じ事を何回も口にすると言うスピーカー状態。
果たしてこれでいいのか日本の選挙。まぁ仕方がないだろうな。今回この手の話を初めて聞く人の方が多い。自分は2回目だけど。

やはり今回も山本一太無双。枯らした声で聴衆が受ける話を繰り広げる山本一太。候補者の「若さ」をアピールする為に運動能力を持ち出す始末。
選挙運動中挨拶周りに伺う時にちょっとした段差があって井野候補はさっそうと飛び越えたのに対して自分は上手く飛び越えられなかった。

比較。…「比較」を使うと話の内容は分かりやすくなる。やはり「山本一太無双」だな。良くも悪くも「大衆」と言う物を理解している。

「安倍総裁がまだ到着されません」 → 「山本一太無双延長」 → 「安倍総裁がまだ到着されません」 → 「再度山本一太無双」 → (略)

今回の候補者は山本一太か?と錯覚させるほどに良くも悪くも目立ちまくっている山本一太参議院議員。「噺家と言ってもおかしくないだろ」。
今回の候補者は井野俊郎です。一応間違えない様にしましょうね。と思ってしまうぐらいの無双が続いてもう間もなく到着される予定です。

そう言い続けた所で1台のセダンがやって来た。「只今ご到着されました!安倍晋三自由民主党総裁です!」と言われて拍手喝采。
もはや誰が主役か分かりません。選挙カーの上に立ったのは確かに確かに安倍晋三自由民主党総裁。「テレビで見たのと同じ顔」。

聴衆が名前を呼んでその声援に応えて井野候補を応援する弁士として熱弁を揮い身振り手振りで井野候補への応援と
自由民主党が何をするのか、何を有権者に訴えているのか、主に経済を軸とした内容で聴衆に熱く語る自由民主党総裁の姿。

「やはり身振り手振りは大きいな。ただ話すだけよりも聴衆の印象に残りやすい」。

そう思った自分が周囲を見渡せば老若男女がカメラ付きスマートフォンや携帯電話、あるいはコンデジで撮影を行っている。
まぁ自分も一眼を取り出して撮影を行っているので人の事をカメラマン扱いする事は出来ませんしするつもりもありませんが。

…しかしコンデジ組は苦労しているな。スマートフォンや携帯電話では基本単焦点レンズ。デジタルズームをしようと思えば画質が荒れる。
まぁスマートフォンや携帯電話で撮影する面々と言うのはあまり画質には拘らない人なので画質が荒れる事も大きなデメリットにはならない。

むしろ難しいのはコンデジ撮影組か。「コントラストAFの精度が悪くてピンボケ」「焦点距離を考えるともっとシャッタースピードを確保した方がいい。
コンデジが決めたそのシャッタースピードでは手ブレを起こす。運良く手ブレしなかったとしても被写体ブレを起こす。結局上手に撮影出来ない。

案の定となり近所の一般人もしくはスーツ組は総裁撮影に四苦八苦。光学10倍ズームのコンデジで望遠を使って1/60秒では無理がある。
色々と苦労している姿を見て「本当に快適な撮影が出来るカメラなんてそんなに無いのに広告の嘘の文句で騙されてしまっている事を嘆く俺」。

1、自分が使うのはTAv。それが殆ど。ペンタックス独自のTAvは非常に便利でこの撮影モードを搭載していない他社のカメラがおっくうに感じる。

TAvとはシャッタースピードと絞りを自分で決め、その設定で適正露出になる感度だけはカメラが決めると言うモード。
暗い所では感度が上がり明るい所では感度が下がる。中級者以上向けの撮影モードで上手に使えば強力な武器となる。

2、人物撮影+手ブレ補正有り。この状況の場合自分が用いるシャッタースピードの基準は1/180秒。

シャッタースピードが遅いと被写体ブレを起こす。人間のリアクションを止めるのに必要なシャッタースピードは自分の中では1/180秒。
もっと確実に止めたいと思った場合には1/250秒を使う。撮影相手が「撮影されていると言う意識が薄い中で動いている場合」はこれが基準。

3、望遠撮影+被写界深度の確保。この状況の場合自分が用いる絞りの基準はF8.0。

望遠ズームで引いた時のF8.0は周囲の背景にもピントを合わせて写真の説明に用いる。
望遠ズームで寄った時のF8.0は被写体を引き立たせる為にある程度の被写界深度を欲する写真の構築に用いる。

手前の人物だけにピントが合っていて後ろの人物にはピントが合っていない…では困ると言う場合もあるのでその時にはF11にまで絞りを絞る。
これ以上を使うと言う事は殆ど無く半ば自分の絞りの上限値はF11かなぁと言う印象もある程度持っている。

以上、基本的な撮影設定は1/180秒、F8.0、ISOはカメラが自動で設定する訳だがISO100からISO200近辺と言った設定が殆どになる。

それが今回の撮影状況。なるほど、やはりTAvは便利だな。

総裁がご到着された頃に太陽が急に顔を出した。逆光テストの様な環境になってしまったな。「いきなりかよ」と思って苦笑する。
総裁の演説が終われば井野俊郎候補の手を取って聴衆に挨拶を行い「次の会場へのご予定がありますので総裁はここで失礼させて頂きます!」と
係の者が発言をしてセダンに乗ってセダンから手を振る活気ある姿を見せる総裁が埼玉2区へと向かって行った。

この演説でどれだけの票を上積みする事か出来るか。上積みした得票が群馬2区と言う今回の群馬でも最も激戦な選挙区の当落を決定する。以上。

2012年12月15日(土)16時45分11秒